バプテスマの意味

復活祭の礼拝後、久留米聖書教会の洗礼槽をお借りして、バプテスマ式を行いました。バプテスマ(原義は「水に浸す、溺れさす」)は、次のような意味をもっています。1.キリストとともに葬られる(ローマ6章)

  バプテスマとは、罪人がキリストとともに十字架につけられて死に、葬られたことを疑似体験する儀式です。死んだ者はすべての義務から解かれています。たとえば、死ねば奴隷はその主人から自由になり、夫婦はその結婚関係から解放されます。同様に、私たちは罪の奴隷であっても、死んでしまえば罪の命ずるままになる義務から解放されます。即ち、バプテスマは「罪の体が滅びて、私たちがもはや罪の奴隷ではなくなる」ことです。

2.キリストの復活にあずかる
 しかし、死んだままでは困ります。キリストが死者の中からよみがえられたように、私たちもキリストとともによみがえります。つまり古い罪の体が滅びて、新しい人として復活し、新しい歩みを始めるのです。パウロはそのことを、「自分は罪に対しては死んだ者であり、神に対してはキリスト・イエスにあって生きた者」と表現しています(ローマ6・11)。

3.キリストの体に結び付き一つとなる
  また、「キリストを身に着ること」(ガラ3・27)であり、キリストの体に結び付いて一つになることを意味しています。クリスチャンはキリストの体において一つになるために、心に「聖霊の証印」を押されるわけですが、バプテスマはその外的確認でもあります。

4.終りの日の復活と死への勝利を宣言する
  バプテスマは世の終りの「体の復活」を先取りした儀式であり、「死」そのものに対する勝利の宣言です。地上の命が終ってもやがて永遠に朽ちることのない体で復活するという未来の出来事を祝うセレモニーでもあります。

5.クリスチャンとなることを公に宣言する
  また、これから生涯自クリスチャンとして歩むことを公に知らせるための儀式です。それはキリストとともに死ぬという意味で葬式であり、キリストとともに復活し生涯をともに歩むという意味で結婚式でもあります。

(2004-4-12)