古代エジプトの歴代ファラオ(新改訳ではパロ)たちは、ピラミッドやスフィンクスなど、モニュメント(記念碑)造りに力を注ぎました。その建造物は世界の七不思議の一つにも数えられています。しかし、それは王の威光を表わすだけで、国力の現実的な助けにはあまりなっていません。バビロンの空中庭園、ロードス島のアポロ像(巨像)など、古代の七不思議は、みなモニュメントです。偶像崇拝者たちは、巨額と時間を投じて巨大な偶像的建造物を建てたがりますが、それに見合うような役割を果たすことはありません。
しかし、古代最も栄えたローマ帝国は、モニュメントより、社会の構造基盤(インフラ)を整備する事業に力を注ぎました。たとえば、上下水道であり、そして世界に通ずるといわれた「ローマの道」です。そのおかげで、ローマ帝国は1500年続きました。
さて、今日から新会堂での礼拝です。もちろんGCCビルは教会のモニュメントではありません。新しいビルが人を救いに導いてくれるわけでもありません。大事なのは霊的インフラです。霊的インフラとは、GCC設立当初から語ってきたように、御言葉と祈りによる霊的成長です。一人ひとりが、毎日コツコツと、祈りと御言葉の知識・実践において訓練され、継続して成長していかなければなりません。教会員が主の器となること、そして互いが組み合わされて一つとなること、それが教会の活動を広げ、救いの働きを促進します。新会堂に移っても基本は同じです。
とはいえ、GCCビルをどう活用していくかは重要な課題です。ビルは商店街に面しており、一階正面はガラス張りです。人通りの多いところです。商店街の人たちも何が始まるのかと注目しています。他宗教の方々など、教会の登場に好意的な方ばかりではありません。私たちは祝福する者です。教会の存在が地域の人々の祝福となり、商店街の仲間として受け入れられることをしたいと思います。教会が商店街に来てくれてよかったと、思っていただけるようなビルの活用法をみなさんに求めます。