剣道は五輪種目を拒絶


今年5月の第16回世界剣道選手権団体戦で日本が三連覇を果たし、個人戦でも1位と2位を独占しました。過去優勝は15回、お家芸ですから当然といえば当然です。競技人口は日本で130万、世界約50か国で260万人だそうです。
さて、5年後に東京オリンピックを控えて「剣道をオリンピックに種目に採用を」という声があるそうですが、全日本剣道連盟も国際剣道連盟も採用には反対を表明しています。野球、ソフトボール、スクワッシュなどの競技は採用を目指しているのに、なぜ剣道は自ら拒絶するのか。それは、剣道は「武道」であって、スポーツではないからです。オリンピック競技になると勝ち負けにこだわり、「剣道の理念」「剣道修練の心構え」である「礼節」や「品格」、内面性の鍛錬と美しさを損なうことになるというのです。
国内の剣道選手権では、「礼に始まり礼に終わる」という姿勢を崩さず、審判に抗議は一切しません。剣さばきは美しくなければなりません。技を決めた後も心身ともに油断をしません(「残心」)。こうした「美しい剣道」でなければ、技を決めても「一本」とは認められないそうです。
しかし、国際大会になると、勝利至上主義の傾向が強く出て、姿勢も剣さばきも荒く、残心は無く、勝てばガッツポーズ、負ければ竹刀を叩きつけるは、審判に抗議はするは、試合後の整列一礼は拒絶するはで、品格はどこにあるのか、という有様だそうです(「美しい剣道」をする国々もありますが)。
クリスチャンはキリストによって培われた「礼儀」「品性」を重んじます。「礼儀」や「品性」を忘れて、この世の朽ちていく栄冠を得るために勝ち負けにこだわったりはしません。朽ちることのない栄光の冠が待っているからです。愛は礼儀に反することをしません(Iコリント13:5)。「練られた品性が希望を生み出す」と知っています(ロマ 5:4)います。クリスチャンとしての品性と礼儀を身につけましょう。
(ところで、GCCには剣道経験者、有段者の男女が数人おられます。)