イスラエルでは今、特にエルサレムでは、連日、血が流されています。10月に入り、「ユダヤ人夫婦が西岸地区を走行中に銃撃に遭い、死亡。ファタハ傘下のイスラム武装組織が犯行声明」「神殿の丘のライオン門付近で、二人のユダヤ人がパレスチナ人に刃物で襲撃され死亡。治安部隊が犯人のパレスチナ人を射殺」「ガザ地区からイスラエル南部に数発のロケット弾攻撃。イスラエル軍はその武器庫を爆撃」といった事件が相次いでいます。
しかし、BBCやアルジャジーラTVは「パレスチナ人が射殺された」ことだけを強調して報道し、国連の潘基文事務総長も「ユダヤ人殺害」には言及せず、ただ「パレスチナ人が殺されている」とイスラエルだけを非難しています。日本の新聞やテレビも、相変わらずそれに追随して、「パレスチナ人射殺」「イスラエル軍がガザを爆撃」ということだけを大きく報道し、半分の事実は詳しく伝えていません。その後、BBCやアルジャジーラTVは偏向報道を認めました(エルサレムポスト)が、日本の新聞は偏向報道を放置したままです。
明日、私はイスラエルに発ちますが、それに先立ち、エルサレム在住の日本人でクリスチャンのジャーナリストからメールをいただきました。この一週間で旧市街だけで少なくとも双方5人が死亡した。観光客に危害が及ぶことはまずないが、住民の間には深い痛みが広がっていることを理解して欲しい、とあり、そして「私は旧市街の、皆様(寄合ツアーグループ)が歩くであろう石畳が血まみれになり、それをユダヤ人が拭き取っているのを見ましたが、それが忘れられません。観光に来られる方々は、自分が安全かどうかに関心はあっても、この国の痛みを考える人はほとんどないようにお見受けします。・・・しかしBFPとしてイスラエルを支援する皆様にはそのイスラエルの痛みを共有する中で来て、今をとりなしていただければと願っています。」
ユダヤ人とパレスチナ人の怒り、憎しみが増幅せず、双方が「剣を収める」ように祈りましょう。