GCCの今年の聖句は、使徒の働20章32節です。
「いま私は、あなたがたを神とその恵みのみことばとにゆだねます。みことばは、あなたがたを育成し、すべての聖なるものとされた人々の中にあって御国を継がせることができるのです。」
昨年のテーマは「神の国の文化を創る」でした。今年は神の国の文化の「継承」です。「恵みのみことば」と「神の国」の祝福を受け継ぐことです。単に継承するだけでなく、同世代に継承させ、そして次世代に受け継がせることです。「恵みのことば」や「神の国」は継承するものあり、人の行いで勝ち取るものではありません。ただ信仰によって受け継ぐのです。四千年前のアブラハムからイスラエル十二部族、キリストによって十二使徒、そして今日の私たちへと受け継がれてきました。今度は、私たちが次世代へと受け継がせなければなりません。
今、GCCに新しい世代が育ってきています。しかし、ここで注意して欲しいのは、GCCは「世代交代」とか「後継者」という発想をしないということです。目指すのは、神の国と働きの次世代全体への継承であって、牧師や執事などの特定の個人の後継者のことではありません。「世代交代」はしなくても、世代は自然に交代します。
私は多くの教会が「牧師の後継者」を中心課題にして、混乱したり分裂したりするのを見てきました。教会の中心はキリストです。牧師が交代すれば「キリストの体」である教会の色が変わるというのはおかしなことです。それは、教会員全体が「キリストの体」に属し、「神の国と祝福を継承する」という視点に立っていないからです。GCCは、牧師や執事次第で教会の祝福が決まるような教会は目指していません。逆です。教会全体が祝福に満たされて、牧師や執事の働きを担う者が生み出すという教会です。パウロも自分の後継者というより、神の国を受け継ぐ教会を育てました。
教会は「神の家族」(エペソ2:19)です。家族なら子を生み出し育てます。子が「神の家族」を継承します。今年も、神の国を受け継ぎ、受け継がせることに力を注ぎましょう。