また、郷里の話でごめんなさい。郷里京都府綾部は、グンゼ製糸(創業者はクリスチャンの波多野鶴吉)の発祥の地であり、日本で最初に「世界平和宣言」を出した市でもあり、エルサレムと姉妹都市になってもいます。しかし、私が子供のときには6万近くだった人口が、今で3.5万となり、このままでは10年後はさらに1万人減ると予測されています。
ところが、今年夏、めったに聞かないラジオで、「綾部茶」が品評会で日本一になったことを知りました。そして、9月下旬、帰省したときには、日本一には何度も選ばれていること、「綾鷹」で知られるブランドは綾部茶であることを、高校時代の友人から知らされました。「綾鷹」のボトルには「上林春松店」と記されていますが(ぜひ買って、見てください)、上林春松は綾部の上林の出身です。綾部茶というのは、綾部の中でも上林地区の産物なのです。そして、この私も綾部上林の出身なのです。「ええっ」。私は驚きと感動の声を上げ、同時に恥ずかしくなりました。
恥ずかしいというのは、他県のお茶をお土産に、近所のお茶農家に配って回ったことがあるからです。近所の家々がお茶農家になっていて、しかも銘品を出荷していることなど全く聞き及びませんでした。でも、山奥の過疎の村が日本一になっていたという驚きと感動のほうが、もちろん圧倒的です。この喜びを皆さんと分かち合えないのが本当に残念です。
ところで、今日から創世記の学びは、「アブラ(ハ)ム」に入ります。アブラハムは、世界的熟知度からすれば、イエス・キリストにも並ぶ人物です。なんと、私たちクリスチャンは、そのアブラハムの信仰による子孫なのです。アブラハムは「私たちの信仰の父」です。彼がおよそ4千年前に主と結んだ「祝福の契約」を、私たちも受け継いでいるのです。しかも、世界の破れ目を修復し、平和を創り、世界の人々を祝福するという使命を負っています。これこそ感動ではありませんか。もし初めて知ったという人がいたら、驚いてください。この感動と驚きは、みんなで分かち合うことができます。
最後に、京都府下のほとんどのお茶は「宇治茶」の銘柄で販売されています。「綾部茶」もそうです。「綾部茶」が日本一でも、「宇治茶」の知名度にはかなわないからです。しかし私たちクリスチャンは、日本の国では少数派で知名度が低くても、真の神を信じているのですから、キリストの名を堂々と掲げましょう。