今年も「恵方巻」の季節が来ました。節分です。もともと宗教的な縁起物のようですが、膨大な恵方巻が廃棄されることが問題になりました。節分は「豆まき」が中心だったのに、いつからこんなことになってしまったのかと、悲しくなります。さすがに批判を受けて、今年はロス削減の取り組みが広がっているようです。それでも、過剰生産されて、廃棄される量は相当なものになるでしょう。 日本の食品廃棄物は年間2759万トン、まだ食べられるのに捨てられる食品(食品ロス)は630万トンです(2018年)。ところが、世界人口の1割強が飢餓状態にあり、その人々への世界の食糧援助量は380万トンなのだそうです。 しかし、食料問題は、「食品を残すな、捨てるな」で、解決することではありません。重要なのは、「生産し過ぎない」「とり過ぎない」ことです。人類は人類全体が必要とする以上の食料・食品を生産しています。その食料が世界の飢えている人たちに回らないのも問題ですが、捨てるほどの農産物を生産して、食品汚染や環境破壊をきたらしていることも、深刻な問題なのです。魚介類をとり過ぎて(乱獲して)、自然資源を枯渇させているのもそうです。人類はこのことでも、自らの首を絞めています。 聖書は、3千年以上前に、ちゃんと教訓を残しています。マナについて、です。 主はこう命じられました。『各自、自分の食べる分だけ、ひとり当たり一オメルずつ、あなたがたの人数に応じてそれを集めよ』・・・多く集めた者も余ることはなく、少なく集めた者も足りないことはなかった。各自は自分の食べる分だけ集めたのである。(出エジプト16:16、18) 「自分の必要な分だけ集める」。そうすれば、食料は全員にいきわたります。食べる分以上に集めて腐らせることは、聖書の教えに反することであり、自然破壊です。そして、必要以上に食べることは、人体の環境破壊です。