春を迎える準備

秋が深まってきました。紅葉が広がり、落ち葉が舞い落ちます。

 しかし、今年の秋は心静かではありません。気温が下がり、湿度が低くなるとともに、新型コロナウイルスの感染が急激に広がっているからです。「世の中にたえてコロナのなかりせば秋の心はさやけからまし」(元歌は在原業平『古今和歌集』)の心境です。

 この春3月末、東京の一日の感染者数は68人になり、GCCは翌29日からオンライン礼拝に切り替えました。4月7日、都は緊急非常事態宣言を出し、14人まで下がった5月25日、その宣言を解除しました。GCCも5月31日から3部に分けて、教会堂での礼拝を再開しました。

7月末から再び増加に転じ、東京の新規感染者は400人を超える日が続きましたが、非常事態宣言は出されないまま、100人台まで下がりました。国民が積極的に自粛したからです。

 そして11月。その自粛が緩んだのか、第3波の到来です。このままでは12月初め、東京の感染者は一日1000人を超えるという予測です。

しかし、政府は非常事態宣言を出さず、GO TOキャンペーンも中止せず、むしろ延長する意向です。春の非常事態宣言で経済が大打撃を被ったからです。死者が一時的に増えることは覚悟し、自然に終息することを図るようです(スウェーデンはその方策で、今は感染者激増)。

 ということで、私たちは、例年のようにクリスマスを祝い、新年を迎えることはできそうにもありません。でも、いろんな知恵や工夫で、この冬を楽しみたいと思います。できないことや不安をかこつより、できることを探し、今まで考えつかなかった方法で、新しいことを始めませんか。ご存じのとおり、GCCは「コピペ教会」でもあります。他からも良いものは学んで取り入れます。

 さて、秋の枯葉は、枝にくっつく力がなくなって落ちるのではありません。むしろ春の芽が内側に準備され、それに押し出されて、切り離されるのです。葉が落ちた枝の傷跡を観察してください。そこには芽が装填(ソウテン)されています。古いものを押し出して、新しい希望が内から生まれてくるのです。