ジョージア(グルジア)という国をご存じですか。
有名なものは、カスピ海ヨーグルト。有名人は、栃ノ心 や臥牙丸などの力士。加藤登紀子さんの歌『百万本のバラ』のモデルとなった画家(ニコ・ピロスマニ)も、ジョージア人です。
旧ソビエト連邦の一部で、面積は東北地方くらい、人口は372万人で東京都の4分の1。小さな国ですね。使徒のアンデレと熱心党員シモンが伝道したと言われ、337年、ローマ帝国に次ぎ2番目にキリスト教を国教化しました。公用語はジョージア語、ハンカチの模様にでもなりそうなかわいい文字(ジョージア文字)を使っています。
ヨーロッパ、中東、アジアの結節点にあるため、ペルシャ、東ローマ帝国、イスラム帝国、モンゴル、オスマン・トルコなど、実に多くの国に征服されました。イスラエルと似た歴史をたどった国です。ソ連崩壊の際に独立し、ロシアとの緊張関係を持ちながらも、何とか独立を保っています。
独立の「父」となった立役者がいるかというと、そんなこともありません。それどころか、史上最も有力なジョージア人は、なんと旧ソ連の独裁者であったスターリンです。彼は、神学校に行きましたが無神論者で、粛清により4000万人とも7000万人とも言われる犠牲者を出しました。キリスト教を迫害し、教会を爆破、聖職者を投獄、処刑、強制収容所へ送るなど、大規模な弾圧を行いました。
常に危険にさらされてきたこの弱く小さな国が、なぜその信仰とともに存続できているか。知れば知るほど、説明ができません。まさに、主の憐れみで残った国です。
黙示録7:9にこうあります。「見よ。あらゆる国民、部族、民族、国語のうちから、だれにも数え切れぬほどの大ぜいの群衆が、白い衣を着、しゅろの枝を手に持って、御座と小羊の前に立っていた」。
あらゆる時代のあらゆる国の人々が、将来主イエスの前に立ちます。その時私たちの目は、はっきりと見えて、主が全信仰者をどのような憐れみで守られたのかを知り、驚くことになるでしょう。みわざを語り合って賛美しながら、永遠を過ごすのが、楽しみです。(新田優子)