気球―飛び立つことへのあこがれと、携挙の期待

ゴールデンウィーク、長野県佐久市のバルーンフェスタを見てきました。朝6時から多くの気球が上がるということで、早朝に出発し、朝ごはんのお弁当を持って、千曲川の会場へと歩いて向かいました。

 色とりどりの気球が、ふわりと浮き上がり、次々と上昇していくのは、ずっと見ていられると思ったくらい面白いものでした。多くの家族連れがいて、真っ青な空に一機上がるごとに拍手が起きました。

その様子を見ながら、私は、いろいろな計算をしていました。この気球、どれくらいのお金がかかるんだろう?

 まず気球自体は、お手頃なものでも200万円。「パイロット」が免許を取るために、70~100万円。気球は、プロパンガスを使って温かい空気を送ることで上昇しますが、ボンベが1万2千円、ガスは8千円で30分くらい飛べるそうです。3時間飛びたい場合、初期費用300万円、当日10万円以上かかります。

 また、どうやって「目的地」に行くんだろう?という問題。気球で飛ぶときには、行きたい方向の風を見つけて、それに乗るのだそうです。ですから、風が見つからない日は、行くのをあきらめる。佐久の会場でも、飛行を終えた気球がほんとうにバラバラな場所に着陸し、遠くに降りてしまったものもあり、軽トラックが回収に向かっていました。どこに降りるか分からない、きわめて受動的な乗り物なのです。

 しかし、こんなに不便で、安くはない乗り物が、当日35機も飛び立っていきました。空に浮き上がってみたい、という人間の、心の奥底にある憧れが、どれほど強いかを思いました。

 そして、イエス様が再び来られ、私たちが空中に引き上げられる日のことを想像しました。それは神様がなさるので、非常に美しい光景に違いありません。引き上げられるお互いを途中で見ることができるのでしょうか。その時の感動を思うだけで涙が出そうになります。引き上げられた先で会えるイエス様のことを思いながら、聖霊の風に乗って日々運ばれていきたいですね。(新田優子)