50年前のエチケット

 「暮らしの手帳」保存版に、50年前のエチケット集がありました。なかなか面白いものがあったので、要約していくつか列挙してみましょう。

「人の名前は覚えきれるものでない。次に会った時は、必ず始めに自分の名を名乗るようにすれば、『この人の名は何だっけ』と相手に無用の気苦労をさせずに済むし、自分もいやな思いをせずに済む。」

 「客にお菓子をいただいたら、まずそのお菓子を出し、予め用意しておいた菓子は出さない。自分の持ってきた菓子よりいいものを出されたら、客は惨めな気分になる。」
 
 「客を招待する時は、客の暮らし向きを知っているはずだから、客よりいい服装をしないように注意する。」
 
 「物をもらった時、すぐお返しをするのは無礼。お礼だけでよい。お返しをするなら、相手が忘れた頃でよい。」

 「他人がどんな服装をしていようと、あなたが買ってあげたのでないかぎり、批評しない。」(しかし、買ってあげたものなら悪いとは言えないでしょうが)。
  
 「人の家を訪問した時は、自分からコートを脱いではいけない。それは長居するという意思表示になる。」

 「外出する時は、車にぶつからないともかぎらないので、清潔な肌着を身に着けよう。」

 う〜ん、なるほど。でも、教会の兄弟姉妹の間では、ここまで気を使わずともいいでしょう。教会のエチケットは相手に平安や慰めや希望を与えることだと思います。

「病人を見舞う時は、回復を待つばかりという状態なら、治ってからすぐ使えるものを上げるのが、病人に明るい希望を持たせることになる」というのもありました。

(2004-7-25)