韓国にて

韓国人には、旅のお客に深く満足してもらうために親切の限りを尽くすという気質(コリアン・ホスピタリティ)があります。一方、日本人には迷惑をかけないように徹底的に遠慮するという気質があります。韓国に行くと、この日韓の気質のせめぎあいになります。

今回のGCC韓国ツアーの先発組は、以前GCCの礼拝に出席しておられた権武玄(クウォン・ムヒョン)伝道師夫妻からそのホスピタリティ攻勢を受けました。土曜夕方ホテルに着いた一行を待ち構えて街を案内し、日曜日はなんと5つの教会に車で連れて行ってもらったそうです。権師の教会、ヨイド純福音教会(趙ヨンギ牧師)、オンヌリ教会の日語礼拝、監理教会、そして5つ目は焼肉教会(?)です。権師によると、GCCの兄姉ら7人を焼肉屋に案内したとき、他に日本から「ヨン様ツアー客」がいたので、その人たちに聞こえるように、なぜ韓国はクリスチャンが多いかを説明する熱弁を振るったとのことでした。7人は満喫しましたが、かなり疲労したようでした。

翌々日は、私たち夫婦が権師夫妻の教会の牧師夫妻に夕食の饗応を受けました。その後9時の祈祷会に出席し、さらに権師から監理教会の長老に会ってコーヒーを飲みながら話そうと誘われました。翌朝6時にホテルを発つ私たちに、「12時過ぎにはホテルに送って行けますから」と言うのです。食事の席でも車の中でも韓国語、日本語を自在に操ってしゃべりまくる権師のバイタリティには圧倒されました。疲れを知らない子供のように、祈祷会でも権師の祈りは熱がこもっていました。あとで、「日本でこんな風にしたら、みんな引いてしまうでしょうね、はっはっは」と笑っていました。

キムチパワーだけでは説明できない力が、権師の信仰からあふれていました。理屈で信仰を表現する生き方から、体力と熱情で表現する生き方へと押しやられる思いでした。

(2005-3-20)