日曜午後の学びのクラスでは、今、士師記を学んでいます。先日は4章をとても興味深く読みました。この章は、二人の女性が主人公です。カナンの王ヤビンの将軍シセラに果敢に挑んだのは、女預言者デボラとケニ人へベルの妻ヤエルでした。もちろん、それは戦場でのことではなくて、主に突き動かされて、それぞれの持ち場で役割を果たしたということです。
シセラは鉄の戦車900両を持ち、20年間イスラエル人を圧迫したとあります。
ナフタリ人バラクはデボラに呼び寄せられ、お尻を叩かれるようにして1万人の兵を集め出て行きます。イスラエルは戦車を持たず弓と槍の歩兵部隊ですから、イズレエルの平原では不利なはずです。しかし主が勝利を約束された戦いなのです。天は大雨を降らせ、キション川が氾濫して900両の戦車は使い物になりませんでした。高ぶりの中にあったシセラは想定外の敗北に慌て、かねてから親しくしていたケニ人へベルの天幕に逃げ込みます。そこでヘベルの妻ヤエルにやさしく迎えられ、すっかり安心したシセラは、ぐっすり眠りこんだところをヤエルの手によって打ち取られるのです。
ヤエルは、天幕の鉄のくいをシセラのこめかみに打ち込み、地に刺し通したとあります。匿うかのように見せかけ、油断したところを襲ったのです。力がなければ知恵で対抗します(杭を槌で一気に打ち込むだけの力はありましたね)。
シセラは自分には力があると思い込み、20年勝ち誇ってきたイスラエルに近づいたのですが、彼らが神の民だということを見くびっていたのです。彼を滅ぼしたのは、900両の戦車に比べれば無きがごとき、たった1本の鉄の杭でした。イスラエルを見くびるとは、主を見くびることです。聖書を素直に読めば、イスラエルを侮って、主を敵に回すなんてありえない!と今も思えるはずです。
イスラエルに関することではなくとも、主がともにおられないところで勝ちが続いたとしても、サタンが背後で糸を引いています。
「鉄の戦車 誇りしシセラ ただ一本の 鉄の杭にぞ 打ち砕かれける」 (YaK)