人のあいだにおられる主

神様との関係が回復するとき、人間関係もまた回復されていく」と、教会でよく教わります。理解はしていました。ただ、それまでの私の理解は、何となく、ふんわりとしたものでした。けれども、何カ月か前、なぜ人間関係をも癒されていくのか、その答えの一つかもしれないことに気付かされました。

 それは、神ご自身がすべての関係の中にいてくださるからだということです。聖書のいろいろな箇所から、主が人間関係の中にも、ご自身を置かれたことがわかりました。具体的に挙げてみます。

 天の父(天地創造以前から父と子と聖霊。いわば親子、家族)。主は王であり、私たちはその国民(支配・統治者被支配者)。主人としもべ(主従)。イエスはただ一人の師(師弟)。イエスは神のみこころを行う者はわたしの兄弟、姉妹、また母であると言われました(家族、マタイ12:50)。神はイスラエルを若い時の妻と呼ばれ、教会はキリストの花嫁です(夫婦)。

また、イエスが教えられた最も大切な戒めの二番目は、隣人を自分自身のように愛することであり、律法を全うされた主は、これを実践されました(隣人)。そして、主は、弟子たちを友と呼ばれました(友人)。他にもありますね。

また、人間だけでなく動植物など人間以外の被造物に対しても、創造主なる主は関心を持っておられることがわかってきました。主がこれらの関係を完成させてくださるので、私たちは主に倣えばよいのです。

多くの人が人間関係で悩みます。私もその一人です。実際に人として様々な人間関係を持たれた主がどのように歩まれたのか、もっと見て学んでいきたいと思います。

「あなたがたに新しい戒めを与えましょう。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい」

(ヨハネの福音書13章34節)。

(松田七海)