今回、やっと能登の地を踏むことができました。驚いたことにその景色は9ヶ月たったとは思えない、手付かずのような印象。水害の影響のせいだけでは無いような・・・
復興が進まないのは、能登人の性質もあるのだとおっしゃってはいましたが、コロナで疲れてしまった日本の国力と意識の低下を思わずにおられません。自分のことで手一杯で、他人に関心が持てなくなっているのかもしれない・・・人との関わりが億劫になってしまったのか・・・経済が冷え、余裕が無いのかもしれない・・・そういう私もこの1年、イスラエルの戦争が心の半分以上を占め、能登を軽視していなかったか・・・と身につまされました。
今回の能登ヘルプのボランティアで私にできたことは、爪の先ほどにも満たないものでした。地震で半壊した家屋の片付けや、浸水した部屋の泥かきに行った皆が「もっと残りたかった」と感じたと思います。
復興の道のりは長く、途方もない現実に心が折れそうな被災者を見て、外の私たちが代わる代わる支える必要を感じました。短期ボランティアのメリットは、心置きなく全力が出せること。熱く燃えることだと思います。
できることが無くても、被災地を忘れずいつも覚えていること、助けたいと思っていることを皆で伝え続ける。1人では息切れすることもリレーならできるはず。
現地スタッフとの会話の中で、イスラエルへの神様の態度を思いました。イスラエルに「要らない」と言われても、神様は愛する決断を変えない。
「伝道禁止」を掲げているボランティアの精神はこの決断からくるものだと感じます。一回限りの関係ではなく、ずっと続く信頼関係を築き、共に生き、共に乗り越える決意。そして私たちの良い行いを見て、天におられる父があがめられるようにと。
現地に移り住んで支援しているスタッフと、能登人との関係作りの助けになりたいとも思いました。1日限りのボランティアとして、自分の賜物を生かすことよりも、陰の力になることに徹しました。カラシ種一粒の働きだったと思いますが、皆さんの祈りと合わせて、主が働いてくださると信じます。
このバトンを受け取ってくださる方がいることを祈りつつ。(川端真亜沙)